~居心地の良い空間作りのお手伝い~ ライフオーガナイザー®︎ なんばりな

福岡在住。 物が溢れている現代、ますます片づけが難しくなっている人が増えています。 スペースも、自分に使うはずの時間も、上手く使えずに苦しんでいる人が増えています。 そんな方のお手伝いが出来たら・・・と思っています。

遺品整理を経験したわたしがおすすめする生前整理と片付け【前半】

こんにちは!ライフオーガナイザー、りなです。

 

今回は、親族の遺品整理を経験したことにより、生前整理、エンディングノート(最近はリビング(生きる)ノートと言うこともあるようですね)の重要性について氣づいたことを書いていきます。

 

外から得た知識ではなく、自分の経験によって心で感じたことを書きますので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 

 

親族を仮名、花子さんとします。

 

生涯独身だった花子さんは、パートナーも子供もいませんでしたが、定年まで会社勤めをしたバリバリのキャリアウーマンでした。

 

聡明で数字に強く、人に迷惑をかける事を極端に嫌う人でしたので、自己管理は徹底したものでした。

 

独り身だった花子さんを案じ、身内も時間がある時は積極的に会いに行き、話をしたり旅行に連れていきました。

 

自己管理をしっかりとしていた花子さんは、健康管理にも神経を使っていました。

 

しかし、数年後体調を崩した花子さんは、自立した生活が難しくなり、一旦回復するまで施設でお世話になることにしたのです。

 

もちろん帰ってくる事を前提にです。

 

この段階で花子さん自身の事、これからの事、もしもの事があった時どうしたいのか、花子さんの人生ノートを作るべきでした。

(これがまさしくエンディングノートです)

 

しかし花子さんに氣を使い、縁起でもないと嫌な思いをするかもと氣を回しすぎて、誰一人話を切り出さなかったのです。

 

今後の事を聞く事がどんなに大切な事か、この時は知らなかった、後で聞けばいいと安易に考えてしまったのが、わたし達の過ちでした。

 

しばらくして入所中に病気が発覚し手術をする事になりました。

 

手術は成功し命を失わずに済んだのですが、意思表示がままならない状態になってしまい、医師からは「年も年なので回復は難しい」と言われました。

 

この時思いました。

 

あの時花子さんに、いろいろ聞くべきだったと。

 

花子さんがどんな思いで人生を生きてきたか

どんな青春時代だったのか

何が大切で何に心が動かされていたのか

どんな事に幸せを感じていたのか

どんな交友関係があって、どんな深い親交があったのか

そしてどんな医療を望んでいるのか

どんな最後を望んでいるのか

 

聞きたいことがいっぱいありました。

 

たわいもない笑い話は沢山してきたけど、花子さんの人生、価値観、想いを踏み込んで聞くことができなかった。

 

後悔しても、時すでに遅し!です。

 

意思表示もできないまま、帰らぬ人となりました…

 

 

しかし、花子さんが亡くなって悲しむ間もなく、遺族にはやるべきことが山積みです。

 

【1日目】

●死亡診断書の受け取り 

●葬儀社に連絡、通夜、葬儀の段取り 

●近親者への連絡

●遺体の搬送、退院手続き

 

【2日目】

●役所へ死亡届の提出 ➡ 葬儀社が代行できます

●火葬許可証の取得 ➡ 葬儀社が代行できます

●通夜

 

【3日目】

●葬儀

●火葬

 

【~10日目】

●葬儀代の清算

●除籍謄本の取得

●住民票の除票の取得

●健康保険証の返還

●資格喪失届の提出

●葬祭費支給申請用紙の取得

●高額療養費支給申請用紙の取得 (該当者のみ)

介護保険証の返還

●資格喪失届の提出

●送付先変更届の提出

●還付金の申請 (該当者のみ)

●年金受給者死亡届の提出

 

【2週間以内】

●公共料金の解約手続き

●固定電話・携帯電話・NHKの解約手続き

●生命保険の解約手続き

 

正に手続きの嵐です!

 

思いつく限り書きましたが、人によっては多少内容が異なることがあります。

 

わたしはリストを作り、その一つ一つに期限、手続きの場所、必要な物等を書き込み、優先順位をつけて消化していきました。

 

正直手続きに追われ、花子さんを懐かしむ時間もありません。

 

 

ここまでは、まだ役所関係、花子さんの想いに左右されるものは何一つありません。

 

やるべき事は沢山ありましたが、手続きを淡々とこなせば終わります。

 

本当に大変なのはこれ以降の花子さんの家、家財、持ち物などをどうするべきか!という事でした。

 

パートナーがいれば、話題に出たかもしれません。

 

子供がいれば、自分にもしもの事があった時の事を話したかもしれません。

 

独身の花子さんには、話すパートナーも子供もいません。

 

わたし達がこの話題を出さなかったため、花子さんも話しませんでした。

 

それでも、亡くなって間もない時、花子さんの事だから、意思表示した物を残してると考えていました。

 

なぜなら、人に迷惑をかけるのが何よりも嫌いだからこそ、自分の人生の幕引きをどうしたいのか、書き留めていると思ったのです。

 

買い物一品一品の金額をノートに何年間も書き溜めていたほど、金銭的な管理もきちんとしていた人だから、遺産相続の事も書き留めていると思ったのです。

 

そんな花子さんだから遺言書を用意しているかもしれない。

 

遺言書じゃなくても、手紙に何か残してるかもしれない。

 

そんなことを考えていたわたし達は、遺品の処分や遺産相続は簡単に終わるだろうと思っていたのです。

 

 

【後半】では、遺産相続について書きますね。

 

 

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